自費出版ネットワーク

1996年に日本自費出版ネットワークが設立されました。その活動はずっと続いており、自費出版業界の大いなる助けになっています。複雑化した21世紀社会において、ひとつの会社が一匹狼のまま生き残っていくには難しい時代になりつつあります。企業同士で協力を続けながら、同一分野でのネットワークを形成し、状況を把握する、情報共有を綿密なものにし続けるという必要が生じてきているのではないでしょうか。

年々、出版数は増えてはいるのですが、同じく返本数も増加傾向にあり、出版企業が倒産したり、廃業してしまったりという面に色濃く反映されているように見受けられます。出版業界はもともと、自転車操業といえるような自社製造の工程に比重がありすぎて、いわゆる前払いしてもらった売上金でギリギリに運営をおこなっている状態も珍しくなく、仮に満を持して発表した新刊などを売り残ってしまったような際に、どういったことになってしまうかは想像するだけでも悲惨なものだと思います。

こういった局面で、自費出版という考え方にひとつの光明があるかもしれません。制作費こそかかりますが、そこをなんとか工面し、プロである出版業社にはとにかく売ってもらうように頼むという生き残り方です。製作者の負担により業者が持たねばならないリスクは少なくなり、業者としてはクライアントである製作者の思いに応えやすくなることでしょう。その図式が確立されれば、実際に商業としての活動をメインとする出版社たちも自費出版の業界に参入してくる可能性も高まります。盤石な基盤を持った企業が参入してくることによって、安心して出版を任せられると制作者はより信頼することができ、注文数も増えることでしょう。そのようにして出版という文化がなんとか盛り上がり、生き残っていけるのではないでしょうか。

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